エンジニアからみたインフルエンサーマーケィング
はじめに
エンジニアからみたっていうタイトルの通りエンジニア目線で インフルエンサーマーケィングに関わる人たちやサービス、技術的な話を話をしていきます。 ただインフルエンサーマーケィング事業の一端を担う人間として、 このタイトルはナンセンスだと思うしインフルエンサーとの関わりは深くないので 一部のインフルエンサーさんからするとちょっとどうなんよと思うやもしれません。
そんなわけですが自社メディアやサービスも持ちつつで技術的な偏りは否めませんがお付き合い下さい
参考になる考察。
— れむ (@4211111almomd) 2018年2月19日
果たしてSNSはプレミアムメディアになれるのかと言う瀬戸際だと思うしプラットフォームの上で戦う我々広告屋も瀬戸際
インフルエンサーをどう言う存在として起用するのかをじっくり考えないといけない
2018年広告業界予測 https://t.co/8DMygbwKJ3 via @cnet_japan
確かにインフルエンサーマーケティングは購買の第一段階として有効でありファンの心を掴むというかつてのマーケティングで一番難しかった部分を補えるけど事故率も高くて諸刃の剣だとつくづく思うhttps://t.co/SQYrgDM8AU
— れむ (@4211111almomd) 2018年2月5日
SNS広告とマスマーケティング
SNS広告(インフィード)はこの数年でさらに加速しています。
その背景には広告主側が感じる
- プログラマティック広告(DSPに代表されるようなリターゲティング広告)の効果がいまいちよくないこと。
- 媒体との親和性を鑑みたときに膨大なクリエイティブパターンが必要なこと。
- サプライヤー側のメニューの少なさ、枠からの解放を歌った筈が枠への回帰する流れ
- adblockなど広告がコンテンツの邪魔をするという思想から作られたツールがもたらす数値と実情の乖離
がSNSのインフィード広告への需要を高めています。
インフィード広告はユーザーの意図する挙動を邪魔せずPRが載せられること、
adblockによってブロックされないこと、シェアという文化によって少しの投稿でも大きくリーチがかかる可能性を持つことが魅力でしょう。
しかしユーザーもバカではないので釣り広告のようなものは嫌うようになりましたし、
何より流れの早いタイムライン上で長いこと効果を発揮できないという問題があります。
そこで登場するのがインフルエンサーです。
彼らの投稿は最新のものがフォローした人のフィード必ず流れること、
そしてインフルエンサーのファンは特定の興味関心があってその人をフォローしているためターゲティングが外れにくいことが特徴にあります。
マスマーケティングのようなブランド認知とSNS広告の強みのターゲティングをいいとこ取りで
実現できる存在となったわけです。
マスマーケティングについても少し触れると,
ここ最近の技術の進化によってデジタルサイネージの配信がより簡単になってきました。
大画面を安価に作ることが可能になり極端な話、電気さえあればどこにでもデジタル配信できる枠が設営できるのです。
また、中のプログラムも進化していて気温や天候によってストックされた広告を出しわけることが容易になりました。
渋谷のデジタルサイネージは基本的に時間帯と天候によって出てくるものが変わるのでちょっと注意して見てみるといいかもしれません。
また4マス広告とデジタル広告の予算の奪い合いみたいなのが焦点にされていたこともありましたが
昨今完全に住み分けがされているのが実情です。
まあ○通さんとか○報堂さんが大抵メーカーと広告サプライヤーの間に挟まるんでそりゃ当然の流れなんですが。。。
そんな混沌としつつも予算だけは増える広告という分野における インフルエンサーマーケィングというセグメントを見ていきましょう。
インフルエンサーとSNS
インフルエンサーは主にSNSでファン(フォロワー)に対して影響力をもつ存在です。 その人たちは初めは趣味や本当にいいものを紹介したくてSNSに投稿を初め、その存在感を増していきました。
そんな中でプラットフォームたるSNS(facebook,instagram,twitterなど)は様々な変化を続けており
インフルエンサーたちもそれに追随してきました。
最たるはinstagramのストーリーでしょう。
インフルエンサーたちは巧みに変化に対応しているように見えますが、 実は効果的なストーリーの使い方や新しいフィルターなど実験も多くしています。 またどうやったら自分のファンの裾野を伸ばせるかや、行動に影響を与えられるかと言った命題と向き合っているのが現状です。
一方、インフルエンサーを起用する側では何が起こっているかというと従来通りの効果の測定を求められるので
必死にAPI叩いたりクローリングしたりとしています。
webに出す広告というのは効果測定とセットであり、KPIに対しての因果関係を数値で見られるのが強みでした。
しかし、インフルエンサーマーケティングという面から見たときに従来通りのインプレッションやコンバージョンが果たして
購買活動への関係があると言えるかと言われるとなんとも言えないラインです。
インフルエンサーを起用したマーケティング活動は今すぐ客を取り込んで
的確に欲求を叶えるというよりは
ブランド認知や、インフルエンサー自身のバックグラウンドありきのフォロワーへの広告がほとんどです。
こんな状況の中で拡大を続けると言われているインフルエンサーマーケィングを
より確固たるものにするにはやはり効果のメトリクスをいかに取得できるかにかかっていると思います。
メトリクスを得ようとするベンダー側の視点からすると現在のfaceboookAPIやinstagramAPIははっきり言ってクソの役にも立たない場合が多いです。
効果の可視化を進めること、そして新たな効果測定軸を持つことがインフルエンサーマーケィングの上では重要なのではないでしょうか。
インフルエンサー効果と技術的なsomething
ここからはどれくらいインフルエンサーマーケィングの効果って出るんだという部分と 技術的な突っ込んだ話題に入ります。
実際にインフルエンサーマーケィングの実績を公開しているところは少ないですが、 こと新作のキャンペーン等ではインフルエンサーの影響でキャンペーンがバズるなんてことはよくあります。 売上に直結できるかは別問題ですが認知の上でこれほどに効果のあることはないでしょう。
しかしインフルエンサーの効果はもろ刃の劔です。 彼らは一般人なわですから、広告表記への知識もなければ不用意な発言が元になり 揚げ足を取られて炎上するなんてこともザラにあります。
広告表記の知識がないままに宣伝活動を行うとステルスマーケティングとなり法規制の対象になりますし、 PR表示への嫌悪感と法律のせめぎ合いはなかなか難しい問題です。 またインフルエンサーを囲い込むエージェンシー側でもPR表記の投稿が増えたために ファンからのマイナスイメージが増長し発信力が小さくなってしまうパターンをなんとか防ごうと必死です。
これは日本の金儲けしやがって根性が関係してる気がしますが。。。 (あくまで個人の見解です。)
技術的にはクローリングは極力しないでAPIを有効に利用したいです。
まあただinstagramはインフィード広告以外の広告の締め出しのためインサイトをサードパティに取られることをかなり嫌がります。
クリスマスにFacebookにAPI申請出すと休暇明けまで返信来ない(すごくどうでもいい情報)
— れむ (@4211111almomd) 2018年2月26日
ハッシュタグを人工知能で解析して画像の親和性を測ることをしてたり
人工的にバズる現象を起こすというのができると技術的には面白いと思っています。
今までの案件を分析してフォロワー属性やメタデータを食わせて
8割くらいでバズる投稿を作るとかできそうな領域にきつつあるので機械学習とか
画像解析周りはもうちょい勉強したいです。
あと個人的にやりたいのは炎上監視ヒートマップを作ってみたい。
極端なインプレッションの増加やコメントにつくワードを拾って炎上しそうな投稿を監視して可視化したら面白いなと思います。
インフルエンサーを起用する上で一番のリスクは炎上によって
広告主のブランドイメージが傷つくことなのでそれを防げる仕組みをプログラムで解決したらまあ強いなと思った次第です。
実際技術的なトレンドしてはやっぱり人工知能(主に深層学習)を用いた解析です。
まだ、クリエイティブへの提案ができるレベルまでは技術がきていません。。。
ですがインフルエンサーマーケティングという領域にはまだ
画期的な技術的なアプローチが無いのが現状なので、エンジニアとして挑戦するのにはいい環境だと思っています。
あとはどうしてもAPIありきになりがちなんでfacebookとgoogleが先行していて
他が追いつけない感じです。
まとめ
- 技術トレンドは人工知能による解析(画像、タグ、インプレッション etc...)
- しかし決定打となるようなサービスやプロダクトは無い現状
- インフルエンサーという存在の定義や起用方法などサプライヤー側はまだまだ手が回っていない
こんな感じでしょうか。
まあなんにせよ今までの広告という歴史の中で一番人間の本能と欲を垣間見られる面白い分野であることに間違いありません。
何かしら個人でもツール開発していきます。